こんにちは!! よつば総合法律事務所の三井です。

このコーナーは、産業カウンセラーの皆様が押さえておくべき法律問題を、分かり易く解説する(ことを目標にしている)コーナーです。皆様の業務に少しでもお役に立てれば幸いです。

さて今回は、「カウンセラーも気をつけたい個人情報の取り扱い」についてお話します。


今年の5月30日に改正個人情報保護法が施行され、様々なルール変更がありました。個人情報の扱いに厳しい昨今ですので、知らなかったでは済まされません!紙面の関係上一部にはなりますが、改正にあたっての注意点をお話します。

1. 事実上全ての事業者が対象に

取り扱う個人情報が5000人以下の事業者はこれまで適用外でしたが、今回の改正でこの要件が撤廃され、個人情報を扱う以上は同法の適用があることになりました。ここでの「事業」とは、営利・非営利を問いませんので、同窓会や町内会なども含まれ得ることになります。

同法上、個人情報の取得、収集、利用、管理などの場面ごとに様々なルールがあります。カウンセリング業務上、これまで特段個人情報の管理を意識していなかった場合には一度問題がないか点検をしたほうが良いかもしれません。体制を整えるには、まずは業務上どのような個人情報をどのように扱っているか整理した上で、利用目的の確認、情報取得時の書類整備や管理体制の見直し等々を行う必要があります。どうしてよいかわからない場合には、弁護士等の専門家の力を借りるのもひとつです。

2. メンタルヘルスに関する情報取扱いについて

同法での「個人情報」とは、シンプルな表現をすれば、生存する特定の個人を識別できる情報をいいます。氏名、住所等の典型的なものだけでなく、メンタルヘルスに関する病歴等もこの定義に当てはまる限り含まれます。

カウンセリングでは、個人情報を日常的に取り扱いますが、皆様の業務上特にご注意頂きたいのがメンタルヘルスに関する情報です。このような情報(特に病歴等)は、同法上「要配慮個人情報」に該当する可能性があり、その場合、通常の個人情報より厳しい法律上のルールがあります(取得や第三者提供の場面など)。

また、このような情報は、漏洩した場合にプライバシー侵害となりやすく、特にトラブルに発展しやすいものです。

会社からの依頼で従業員のカウンセリングをする場合など、多数の関係者が関わる場面では、情報取得の際の同意や第三者提供の可否等の問題が生じ得るため、法律違反やトラブルを起こさないよう情報の取り扱いには特に注意する必要があります。

3. 最後に

いつのまにか私たちの生活に「個人情報」という言葉がすっかり定着していますが、身近になった分だけトラブルも増加傾向です。これを機に一度きちんと自らの業務に問題がないかチェックしてみることをお勧めいたします。

(文責:弁護士 三井伸容