| 業種 | 保険代理店, 損害保険 |
|---|---|
| お困りの問題 | 人事・労務, 顧問 |
| 担当弁護士 | 大澤 一郎 弁護士 |
最終更新日:2018年4月24日
相談前
生命保険を取り扱う株式会社であるA社は、株式をほぼ100%所有している代表取締役と株式は所有していない取締役がいました。取締役と代表取締役が今後の会社運営をめぐってトラブルとなり、会社が取締役を解任したところ、取締役が解任が不当である旨の申出をしてきました。

相談後
解任手続き自体は株主総会決議をした上で登記を行っていますので問題はありませんでした。しかし、解任に正当な事由がある場合を除いては、損害賠償請求に会社は応じなければなりません。今回の事案では、弁護士と顧問契約を締結した上で作戦を検討し、結果としては以下の方法による解決をしました。
- 解任に伴う損害賠償請求は0円
- ただし、取締役が担当していたお客様については取締役に引き継ぎができるように、会社・代表取締役・取締役・保険会社が協力して手続きを進める。
- 上記で円満な解決とする。
最終的には、会社側、取締役側共に納得できる解決で終了しました。
担当弁護士からのコメント
法人の保険代理店の場合、法人と保険会社、保険会社と顧客との間での契約関係となっていることが通常ですので、取締役・従業員が辞めるような時にはトラブルとなることがあります。トラブルとなってしまうことはお客様にも迷惑をかけますし、また、保険会社との関係でも信頼を失いかねませんので慎重な対応が必要です。特に、お客様を奪い合うような形で喧嘩別れとなってしまいますと皆にとって不幸な結論となってしまうことがありますので注意が必要です。
取締役を解任する場合には株主総会決議が必要です。株主総会決議は普通決議(原則過半数)で可決されれば可能です。ただし、解任について正当な理由がある場合を除き、取締役は解任によって生じた損害賠償請求を会社に対してすることが可能です。通常は残任期分の役員報酬を損害賠償請求をすることとなります。残任期が長い場合には会社にとって想定外の多額の損害賠償請求となることがありますので注意が必要です。なお、取締役の任期は2年ですが、定款で最長10年まで延長することが可能です(株式譲渡制限会社の場合)
解任決議を行う株主総会が決議取消訴訟、決議不存在確認訴訟、決議無効確認訴訟の対象となることもありますので、招集通知の発送や株主総会当日の議事進行などは慎重に進めていくことが重要です。
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