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担当弁護士

最終更新日:2023年11月9日

ご相談に至る経緯

サービス業・小売業を営むA社では、退職した元従業員から残業代の未払いがあるとして労働審判を起こされてしまいました。請求額は200万円以上です。

また、残業代を請求してきた元従業員に続いて、他の元従業員1名も残業代を請求してくるという連鎖が生じていました。

税理士の紹介で弁護士に相談

A社は、全国に支店を展開する会社です。税理士からよつば総合法律事務所を紹介してもらい相談します。

既に労働審判を申し立てられている状況で、時間的な余裕がありませんでした。

そのため、すぐに弁護士が受任して、労働審判に対応する手続を進めていくこととなりました。

解決までの流れ

労働審判では、元従業員らは「自分たちがいかに長時間会社に拘束されていたか」という点を裁判所に主張していました。

残業代が発生しないことの反論

これに対し、A社側は、以下のような反論をします。

  1. 会社にいた時間について、元従業員らが作成したメモの信ぴょう性がないこと
  2. 会社側からその時間は会社にいるように指示したこともないし、実際に会社にいなければならない業務もないこと
  3. 他の従業員が同様に会社に残って残業していた事実はないこと
  4. 仮に元従業員らが会社に残っていたとしても、それは単に終業後に同僚とおしゃべりをしたり、休憩していただけであって、労務の提供をしていなかったこと

裁判所も会社の主張に一定の理解を示す

元従業員の主張する労働時間と元従業員が担当していた業務の内容を比較すると、あまりにも元従業員が会社にいた時間は長時間過ぎます。

そのため、裁判所も会社の主張に一定の理解を示します。

そして、裁判所は以下のような考えを示します。

  1. 元従業員作成のメモは労働審判のために作られた可能性が高いこと
  2. 元従業員の職務内容からして、元従業員主張のような長時間の労働になることは通常考えられないこと

大幅に減額した金額での合意

裁判所は双方に解決案を提案します。

最終的には、A社が元従業員に大幅に減額した残業代を支払うことで解決できました。

結果・成果

労働審判手続において、会社側の反論を適切に行うことができました。また、解決の水準としても会社側の主張を踏まえた妥当な水準であり、迅速にトラブルを解決することができました。

1回目の労働審判での適切な反論に成功

労働審判は、迅速かつ適切に紛争を解決することを目指す制度です。第1回の期日に会社がある程度反論を尽くすことが想定されています。

そのため、会社側は非常に短い期間で適切に反論を行うための準備をしなければなりません。

今回は弁護士が関与したことにより、適切な反論ができました。

裁判手続きへの移行を防止

労働審判で解決できなかったときは通常の裁判手続きに移行します。

裁判に移行すると、さらに時間とコストがかかります。裁判のコストは非常に大きいです。

妥当な解決水準であれば、会社側としては労働審判で解決するメリットがあります。

今回は、労働審判で解決できたことにより、裁判手続きへの移行を防止できました。

担当弁護士からのコメント

元従業員が残業代を請求してくることは間々ある事例です。

請求額にもよりますが、対応が面倒くさいとか、ある程度残業していたのは事実だからといった理由で、元従業員の言いなりに残業代を支払ってしまう会社も少なくありません。

元従業員の言い分が正しく、反論の余地もないときは、残業代を支払って然るべきです。

しかし、会社の言い分があるときは、はじめに残業代の請求があった時点で毅然とした対応をとる必要があります。

毅然とした対応をとることによって、会社の出方を伺っていた元従業員が次々と残業代の請求をしてくるといった事態も防ぐことができます。

詳しい弁護士にまずは相談

よつば総合法律事務所は労働問題の解決について多くの対応実績がございます。

多数の顧問先企業様の法律問題の解決への取り組みを生かして、企業経営に関するご支援をしております。まずはお気軽にご相談ください。

監修者:弁護士 前原彩

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注:事案の本質を損なわない範囲で一部事案内容を変更している場合があります。