業種
お困りの問題 , ,
担当弁護士

最終更新日:2023年11月10日

ご相談に至る経緯

A社はマンションの点検・管理業務をしている会社です。

A社が管理しているマンションのうちの1つから管理・点検費用が支払われずに困っていました。

マンションを管理している組合は、A社の管理の方法について細かいところに不満を述べて、支払を拒絶している状態でした。

A社は当初、担当者が直接マンションの管理組合と交渉にあたっていました。

しかし、自力ではどうにもならないと思い、よつば総合法律事務所に相談しました。

解決までの流れ

弁護士がヒアリングをしたところ、A社側が有する管理点検費用の請求について、法的には特に問題がなさそうでした。

しかし、A社のこれまでの交渉経緯を踏まえると、A社自身が自力で解決することは困難でした。そのため、A社は弁護士に交渉を依頼することにします。

期限を区切って交渉をスタート

A社と弁護士は、事前に交渉の方針を協議しました。

これまでの交渉の経緯からすると、弁護士を窓口にしたとしても、管理組合が色々と理由をつけては支払いを拒絶する態度を崩さないことが予想されました。

そのような事態に備え、弁護士からの提案により、交渉の期限を短く設定したうえで、それでだめなら早期に裁判という方針で交渉に臨みました。

交渉は決裂して裁判に移行

当初の予想どおり、管理組合は、A社の管理の様々な点を指摘してきました。

もっとも、事前にある程度は検討していたとおり、法的には支払いを拒絶する根拠にならないものでした。

そのため、話し合いを続けることに意味はありません。そこで、早期に交渉を打ち切り、裁判を起こします。

裁判にて管理費と点検費の回収に成功

裁判でも管理組合の姿勢は変わりません。

しかし、裁判の途中に裁判官から「既に発生している費用については支払わなければいけないでしょう」という見解の開示がありました。

管理組合は、当初支払いに難色を示していました。

しかし、最終的には、管理組合から管理費・点検費の支払いを受けることができました。

結果・成果

A社は大変な管理組合との交渉窓口を弁護士に依頼することで、安心して本業に集中することができました。

最終的には管理組合に費用の支払をさせることができました。

担当弁護士からのコメント

この事案は、マンションの管理組合が管理会社に管理費の支払いを拒否するというやや特殊な事案でしたが、債権回収の問題であることに変わりはありません。

マンションの管理組合は、各住人(マンションの所有者)から徴収した管理費を保有しています。

そのため、日々資金繰りをしている会社よりも支払能力に問題がないと考えることができます。

もっそも、訴訟を起こして債権回収することは、一般的に時間がかかります。その点も考慮して方針を決める必要があります。

取引先の性質に応じて方針を決定

今回の事案は倒産の可能性が高い会社からの債権回収の事案とは異なります。そのため、訴訟提起をして、時間をかけても裁判で満額を獲得するという選択肢をとることができました。

債権回収は、取引先の性質に応じた柔軟かつ早期の対応が重要です。

支払いがない取引先が発生したときは、相談だけでも弁護士にすることをおすすめいたします。

詳しい弁護士にまずは相談

よつば総合法律事務所は債権回収の多くの対応実績がございます。

多数の顧問先企業様の法律問題の解決への取り組みを生かして、企業経営に関するご支援をしております。まずはお気軽にご相談ください。

監修者:弁護士 前原彩

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注:事案の本質を損なわない範囲で一部事案内容を変更している場合があります。