業種
お困りの問題 ,
担当弁護士 -

相談前

「退職を予定している従業員が退職後の競業他社への入社や自らによる競業他社の立ち上げを計画している可能性があります。そのようなことをされてしまうと、会社としては大打撃です。どうすればよいのでしょうか」というご相談でした。

相談後

まずは元従業員に対して退職後の競業避止義務を課すための法律上の根拠(誓約書や就業規則等)があるかどうか確認しました。その上で、本件の場合に元従業員による競業避止義務違反があった場合の法的な見通しはどうなるのかを検討しました。 加えて、今からでも間に合う競業に関する調査や証拠づくりの方法、万が一、その元従業員が競業を行ったことが発覚した場合に送付する通知書の案などを検討しました。

担当弁護士からのコメント

こういった元従業員の競業に関する問題は、中小企業の企業法務に関するご相談の中でも特にご相談が多い分野のひとつといえます。そのため、当事務所もご相談から訴訟対応のご依頼まで、ひととおり経験をしております。

まず前提として、退職後の競業避止義務を肯定するための根拠(誓約書や就業規則等)があるかどうか、そしてその根拠は法律上有効といえるかどうかが問題になります。この部分ですぐにつまずいてしまうケースも多いです。よくあるのは、インターネットで拾ってきた書式をよく検討せずそのまま社内で利用してしまい、近時の裁判例に照らすと制限が厳しすぎる内容になってしまっていたり、業務内容と書式が合っていなかったりと、法律上の効力が疑わしい書式を使用してしまっているケースです。このような問題があるため、業態や規模等を踏まえた出来る限り法律上の有効性が認められやすい形での誓約書等の書式が欲しいということで、その作成を当事務所にご依頼される方もいらっしゃいます。

また、競業避止義務違反の証拠を掴むことも非常に難しいことが多いため、業種や取引方法を踏まえて、調査の方法をアドバイスさせて頂くこともあります。

上記のような問題でつまずいてしまい、法的には競業避止義務に対する責任追及が難しいというケースもあります。そのため、退職後の競業を計画するような従業員が出てきてしまう前に、弁護士に相談した上で同様の問題が起きにくい社内体制づくりを検討することも重要です。

同種の問題として秘密保持義務違反の問題もありますが、紙面の関係上割愛させて頂きます。

(文責:弁護士 三井伸容)