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担当弁護士

最終更新日:2023年11月9日

ご相談に至る経緯

A社には、連絡もつかない状態で無断欠勤を継続していた従業員がいました。しかし、ある日突然、自身が解雇されたと主張し始めます。

解雇は無効であるから賃金を支払うよう請求してきました。

A社は従業員を解雇した事情は一切ありません。

むしろ、無断欠勤で連絡もつかず困っていたなかでの突然の請求でした。

従業員との話が進まず弁護士に相談

A社は一旦従業員と直接やりとりしてみました。

しかし、従業員にいくら説明しても相手が感情的になってしまい話が進みません。

A社としても、もうどうしてよいかわからなかったため、よつば総合法律事務所に相談しました。

解決までの流れ

A社は、従業員を採用した経緯、雇用条件、勤務時の様子、無断欠勤が始まる前のやり取りなどを弁護士に詳しく説明しました。

そのうえで、弁護士に従業員との交渉を依頼することにしました。

弁護士が窓口になり交渉をスタート

弁護士が受任後、すぐに弁護士から従業員に連絡をし、今後は弁護士が窓口となって話合いを進めます。

その従業員は、弁護士に対して、会社の人から「もう来なくていいと言われた」などと主張していました。

しかし、弁護士がA社に確認してもそのような事実はありません。

従業員も自分の主張を裏付ける証拠を持っているわけでもありません。

従業員が解雇の主張を撤回

A社は、当初から無断欠勤という認識でした。

そのため、従業員が無断欠勤を始めた比較的初期の段階で、出社を促す電話をしたり、手紙を送ったりしていました。

その証拠も残っています。

このような証拠はA社の主張を裏付けるものであり、A社にとって有利です。

A社としても人材に余裕のある状態ではなく、無断欠勤により困っていたため、出社を促す手紙などを送っていたことが功を奏しました。

以上の経緯を踏まえ、会社として解雇をした事実はないこと、従業員が無断欠勤を継続していることを弁護士は主張します。

その結果、従業員もはじめの「解雇された」との主張を撤回します。

退職の合意書を作成して解決

深刻なトラブルに至ってしまったため、復職することはA社にとっても従業員にとっても望ましくありません。

そこで、自主退職したことと今後会社に何も請求をしないことを確認する合意書を作成し、円満に解決することができました。

合意書は弁護士が作成し、A社にとって必要な条項(本件を外部に口外することの禁止など)が盛り込まれた内容となっています。

担当弁護士からのコメント

解雇なのか無断欠勤なのか争われる事例は多いです。

解雇と無断欠勤のよくあるパターン

よくあるのは、以下のようなパターンです。

  1. 会社の認識としては、従業員側の意思で退職してくれないかを説得しているだけであったにもかかわらず(いわゆる「退職勧奨」)、従業員側が「解雇された」と主張するパターン
  2. 会社側(社長や担当者など)と当該従業員が感情的なやり取りをした際、そのときの発言をもって従業員側が「解雇された」と主張するパターン

解雇のトラブルは、会社が当時どのような言動をしていたのかが重要になります。

また、当時のやり取りに関する証拠の有無なども重要です。

トラブルになる前の相談をおすすめ

事前に弁護士に相談すれば、自社にとって不利な言動を防止することができます。

トラブルになる前に早めに弁護士に相談することをおすすめします。

詳しい弁護士にまずは相談

よつば総合法律事務所は労働問題の解決について多くの対応実績がございます。

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監修者:弁護士 前原彩

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注:事案の本質を損なわない範囲で一部事案内容を変更している場合があります。