業種 ,
お困りの問題 ,
担当弁護士

相談前

生命保険を取り扱うA社は,過去の経緯もあり多数の株主がいました。そして,元従業員であり,現在では退社している社員兼株主の1人から長年株主総会がされていないという主張がされ,弁護士に相談をしました。株主の持ち株数はわずかでした。

相談後

過去の実態をお伺いすると,株主総会議事録こそないものの,定期的な会合はなされているという状況でした。そのため,法律的な評価としては株主総会をやっているとも評価しうる状況でした。弁護士と顧問契約を締結した上で過去の事実関係を整理し,弁護士名で相手に書面を提出し交渉をしました。結果としては,株式を一定額の価格で買い取る方向での合意が成立する見込みとなりました。

担当弁護士からのコメント

  • 過去に株主総会をやっていない場合,株主総会決議無効確認訴訟,株主総会決議不存在確認訴訟が提起されることがあります。株主総会決議無効確認訴訟・株主総会決議不存在確認訴訟には原則として提訴期限がありませんので,過去に遡って訴訟を提起されてしまうことがあります。また,株主総会を開催していたとしても,(1)株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令もしくは定款に違反し,又は著しく不公正な場合,(2)株主総会等の決議の内容が定款に違反する場合,(3)特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって著しく不当な決議がなされたときは株主総会決議が取消となる可能性があります。株主総会決議取消訴訟は決議から3ヵ月が提訴期限です。株主総会の決議が取消・無効・不存在となってしまうと,過去に会社で決定した重要事項や,取締役の選任等が遡って効力を失ってしまうことになりかねません。株主総会は必ず実際に開催をしましょう。
  • 株主総会については,株主全員が集まって実際に議論をしていれば,その会合を株主総会だったと評価することも不可能ではありません。小規模な会社の場合には株主全員が集まって会議をしているということは十分にあり得ることですので,株主総会と評価できる会議がないかについては過去の事実関係をしっかりと確認していく必要があります。
  • 株主間紛争が一度こじれてしまうと,会社経営ができない位のトラブルとなってしまうことがあります。そのため,株主間紛争の拡大を防止するためには,株式の買取などの方法に株主間紛争を収束させる方法が極めて有効です。