【強制執行】法的手続きにより強制的に債権を回収する方法について

企業の経営をしていくにあたり、取引先が契約通りに支払いをしてくれないことで、未回収のままとなっている債権が発生することがあります。

今回の企業法務ブログでは、未回収となっている債権の回収方法について、解説いたします。

なお、令和2年11月27日に、債務者の財産状況調査と債権回収の実務に関する無料オンラインセミナーを開催いたします。

未回収の債権があるが強制的に回収できるかどうか知りたい、相手方に返済原資となる財産があるかどうか調べたいが方法が分からない、簡単になった民事執行法を用いて具体的にどうすれば債権回収できるか知りたいという方は、ぜひオンラインセミナーにご参加ください。

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1. 法的手続きにより強制的に債権を回収する

任意の交渉による支払いが見込めない場合には、法的手続きにより強制的に債権回収することを検討します。法的手続きには、大きく「判決をとる手続き」と「判決により出た内容を強制的に実現させる手続き」の二つがあります。

2. 判決をとる手続き

判決をとるためには、訴訟を起こします。支払を求める権利があることを裁判所に認めてもらうため、裁判所に訴えていきます。

裁判の結果、支払を求める権利があると認められると、「被告は、原告に対し、●●円支払え」というような判決が出されることになります。

3. 判決により出た内容を強制的に実現させる手続き

残念ながら、判決が出たからといって、自動的に相手方から支払を受けられるようになるわけではありません。

判決が出た以上、しぶしぶ支払いを行う者もいますが、中には、判決が出ても支払いをしてこないような者もいます。このような場合に裁判所は、強制的に債権回収をしてくれることはありません。

判決の内容を強制的に実現させるためには、こちらで相手方の財産を見つけ出して、その見つけ出した財産から債権回収するよう裁判所に対して別途申立て(強制執行の申立て)を行う必要があります。

4. 強制執行の種類(不動産執行、債権執行、動産執行等)

強制執行の種類には以下の通りいろいろとあります。

①不動産執行

相手方が持っている不動産を差し押さえて、強制的に競売にかけ、その売却代金から債権を回収します。一般的に不動産は高額なため、債権回収をする際には、まず不動産執行を検討することが多いです。

②債権執行(預金・給料等)

相手方が持っている預金債権(預貯金)や給与債権などの債権を差し押さえて、債権を回収します。取引口座や給与口座を把握していたり、勤め先を把握している場合には、これらの債権を差し押さえて回収を図ります。

③動産執行

現金や高級時計、宝石類、ブランドバックなど、価値の高い物を差押えて、それを売却して債権回収にあてます。

5. 財産の把握をする必要があります

強制執行の種類がいろいろとあることは分かりましたが、問題は、対象となる財産(不動産、預貯金、勤め先等)をこちらで発見しないといけないということです。

判決が出た場合でも、裁判所が強制的に相手方の財産を見つけてくれることはありません。

相手方の財産を把握しているか、把握していない場合には、どのように財産調査をしていくか、という点が、債権回収の成功率を左右します。

この点、令和2年の民事執行法改正により、債務者の財産状況の調査に関する制度の見直しがされました。これにより、相手方の財産の把握がより簡易にできる可能性があります。


以上、法的手続きを利用した債権回収の方法について簡単にご説明させていただきました。

最近の民事執行法の改正により、相手方の財産状況の調査がよりしやすくなりました。具体的には、預金の情報、勤務先の情報及び不動産の情報を、第三者から取得できるような手続きが新設されています。

冒頭でご紹介した債権回収オンラインセミナーでは、改正された民事執行法を用いた強制執行についても解説させていただきます。

未回収の債権があり、債権回収にお困りの方がいましたら、ぜひ11月27日のセミナーにご参加ください。

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以上

文責:弁護士 大友竜亮

ポイントは「裁量」!-同一労働同一賃金を巡る3件の最高裁判決

はじめに

10月13日(大阪医科薬科大学事件、メトロコマース事件)、10月15日(日本郵便事件)と、同一労働同一賃金に関する最高裁判決が立て続けに3件出ました(日本郵便事件は3件の判決が同日に出ましたが、会社が同じこともあり、ここでは1件とカウントしています)。

実務上、非常に重要な判決ですので、ダイジェスト版の解説記事を書いてみます。

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