Q. 裁判で勝つための細かいテクニックで簡単にできるものはありますか。
A. 会話の録音、メールなどの証拠の取得、公証役場での確定日付の取得などをお勧めします。
裁判で大事なものは書面の証拠
本の裁判所では書類が非常に重視されます。口頭でのやりとりは「言った言わない」という話になりあまり重視されません。そのため、口頭でのやりとりだけでは心配な場合、会話を録音しておくことが望ましいです。会話を録音したものを書面化(反訳)した資料は立派な「書類」としての証拠となります。
過去の経験でも、裁判で会話の録音内容が決定的な証拠となって裁判に勝った例は多数あります。
なお、盗聴器をしかけるような方法での録音は当然犯罪となってしまいますので、録音の方法には十分注意しましょう。
メールについて
正式な契約書ではなくても、メールのやりとりなどの書類も立派な証拠となります。過去のメールのやりとりを探したり、証拠となりそうな新たなメールのやりとりを検討する方法も非常に有効です。過去のメールのやりとりで裁判の勝敗が決まるケースは非常に多いです。特に、トラブルになる前にやりとりされていたメールは普通は事実をやりとりしているのであろうと推測されますので、特に信用性は高いです。
確定日付の取得について
確定日付の取得とは書類がその日付に存在したことを証明するために公証役場で行う証明方法です。裁判の場合、「あとで作った書類であり、記載してある作成日と実際の作成日は異なる」という主張が出ることがあります。その場合、公証役場で確定日付を取得していれば、「書類を後で作った」という相手方の主張を防ぐことができます。
会社の内部メモや個人のメモなどの場合、作成日が重要となることも多いので、確定日付の取得は地味ですが重要な役割があります。
書面化の重要性
以上のように、日本の裁判所では書面が非常に重視されます(他方、裁判の当事者が裁判所で話すないようは重視されないことが多いです)。 そのため、後日の紛争に備えて書面を作成する習慣をつけておくとよいでしょう。
本ブログの内容に関わらず、企業様の法律問題でお困りの際は、下記よりお問い合わせください。
※上記記事は、本記事作成時点における法律・裁判例等に基づくものとなります。また、本記事の作成者の私見等を多分に含むものであり、内容の正確性を必ずしも保証するものではありませんので、ご了承ください。