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2010年12月発行 vol.19 バックナンバー

時効に注意しましょう。
よく聞く「時効」という制度ですが,とても複雑な制度です。注意すべき点についてまとめました。

・会社間の通常の取引の場合
代金を請求できる時期から5年間です。ただし,請負契約の売掛金は請求できる時から3年,売買代金は請求できるときから2年等取引の種類によって短くなることもあります。
・不法行為の場合
 不法行為とは,交通事故・傷害事件のように,契約がない当事者間で生じる出来事によって発生した損害賠償のことです。このような不法行為に基づく権利は損害及び加害者を知った時から3年間で時効となります。時効になってしまうといくら相手が悪いことをしたと主張したとしても,民事事件の裁判所は認めてくれませんので注意が必要です。
・従業員との関係について
給与・残業代については支給日から2年間で権利が時効消滅します。退職金については5年で権利が時効消滅します。従業員との関係ではトラブルが起こらないように注意したいものです。
・その他一般の権利について
法律に何らの規定のない一般の権利については10年間で時効になります。ただし「法律に規定がない」かどうかということを判断することは難しい問題です。インターネットで検索したとしても,本当に法律に特殊な規定があるかどうか,短い期間で権利がなくなってしまわないかどうか等心配なこともあると思います。時効については弁護士等法律の専門家も注意しながら業務を行っていますので気になることがある場合には一度相談してみることもよいかもしれません。
・時効を止める方法について
時効を止める方法についても色々な方法があります。裁判を起こす,請求書を発送する,相手に債務額を承認してもらう等の方法です。方法ごとに細かいルールが定められています。ちなみに,裁判を起こした場合には,判決確定後10年間は時効になりません。
せっかくの権利が時効によってなくなってしまったということのないようにしたいものです。                             (文責 大澤一郎)
 








弁護士 大澤一郎
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