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2010年5月発行 vol.12 バックナンバー


契約書作成の際の注意点
契約書は,トラブルになるはずがないと思って軽い気持ちで作成せず,よく内容を確認しましょう。
(1)契約書の確認は重要です。
契約書を作成する際に,将来トラブルになることはあまり想像していないことが多いかもしれません。契約をする段階でトラブルになったときのことを考えること自体「縁起が悪い」かもしれません。しかしよく考えてみて下さい。時間が立てば状況も変わります。「最初はよいと思って契約書に署名したけれど・・・」,ということもあるはずです。契約書を作成し,押印をする前には必ず内容を確認しましょう。後々争いになった場合,裁判所では契約書に記載してある内容については特別の事情がない限り記載どおりの合意をしたと判断する可能性が極めて高いです。
(2)契約書の確認のポイント
契約書を作成する際に最低でも確認しておいていただきたいのが,契約をどのような場合に解除(解約)できるかと言うことと,契約違反の場合の損害賠償額についてです。「契約を辞めたいが,何百万円も損害賠償を支払わなくてはいけないので契約を辞められない」「契約を解除したら1000万円以上の損害賠償を請求された」と言うような事案もあります。
また,細かいことですが,遠方の会社と契約をする場合には,裁判をどこの裁判所でするかということも決めておいた方がよいことの一つです。遠くの裁判所に裁判を起こされた場合,仮に裁判に勝ったとしてもそれだけで重大なデメリットが発生します。
(3)契約書の解釈は専門家の判断が必要です。
   契約書の条項の中には,記載どおりの効果が裁判になった場合認められるものもあります。他方,記載どおりの効果が認められないものもあります。例えば,建物の賃貸借契約において「賃料を1ヶ月でも怠った場合には即座に契約を貸主は解除できる」という規定があったとします。しかし,実際には,大家さんが建物の明け渡しを請求するためには,1ヶ月の家賃滞納では不十分とされることが多いと思われます。少なくとも2ヶ月から3ヶ月位の家賃滞納は必要でしょう。また,即座に解約できるという記載があったとしても,実際には即座の解約ではなくて一度家賃の請求をきちんと書面による証拠が残るような方法(内容証明郵便)等により行っておく必要があります。

 

弁護士 大澤一郎
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