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解決事例21: 少数株主からの取締役の違法行為差し止め請求を退けた事例

業種

卸売業・小売業

お困りの問題

株主間紛争 紛争・裁判

相談前

卸売業・小売業を営むA社は,少数株主からの様々な要求・請求に以前から悩まされていました。会社の規模からして,比較的大きな売買契約を締結したところ,その契約に関して法令違反の行為であるとして,少数株主が裁判を起こしてきました。裁判は正式な裁判と仮処分の2つでした。

相談後

image021.jpg違法行為の差し止め請求に対して,正式な裁判及び仮処分のいずれについても,法令違反の行為が存在しないことを真正面から主張・立証しました。結果として,仮処分は却下,正式な裁判は棄却となりました。会社側が完全に勝訴しました。ただし,少数株主は,地方裁判所・高等裁判所・最高裁判所と争ったため,最終的な解決までには3年の時間がかかりました。

担当弁護士からのコメント

  • ・ 取締役が会社の目的の範囲外の行為、その他法令又は定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、これにより会社に「著しい損害」が生ずるおそれのある場合には、株主はその行為の差止を請求できます。「著しい損害」という要件がありますので,請求が認められるハードルは高いといえます。
  • ・ 監査役設置会社,監査等委員会設置会社,指名委員会等設置会社の場合には「著しい損害」という要件がさらに加重され,「回復することができない損害」が生ずるおそれがあるときという要件が必要になります。
  • ・ 違法行為の差し止め請求権を行使できるのは,6ヵ月前から引き続き株式を有する株主です。株数についての制限はありませんので,1単位の株式でも有する株主であれば,権利を行使することが可能とされています。
  • ・ 違法行為がなされてしまうことを防ぐために,違法行為の差し止めを求める仮処分を提起することができます。仮処分の場合,裁判のように数年も時間がかかるというようなことはありません。
  • ・ 少数株主からの請求は,会社としての対応を間違えてしまうと,会社の存続にかかわるトラブルに発展してしまうこともあります。弁護士に相談をしながら,慎重に対応をしていく必要があります。
  • ・ 取締役の職務全体を停止する方法として,取締役の職務執行停止・代行者選任の仮処分という方法もあります。また,取締役解任の訴え,取締役に対する損害賠償請求,刑事告訴などの方法もあります。