従業員から解雇について訴えられないようにするにはどのようにすればよいでしょうか。
退職勧奨とは、不況時の人員削減策や定年前高齢者の削減策として、労働者に対して合意解約ないし一方的解約(辞職)としての 退職を勧奨する行為です。
社員に対して退職について勧め、奨励することです。具体的には社員に退職届、辞職届等の書類を作成してもらうことを目標とします。
原則として、会社が社員に対して退職を「お勧め」することは自由です。その結果、「会社を辞めます」という旨の記載がある退職届に署名・押印をしてもらえば、後日、解雇が無効であるとして争いになることはほとんどありません。
しかし、一定の場合、退職勧奨行為が違法であるとしてせっかく作成した退職届の効力が否定されてしまうことがあります。以下のような場合は危険です。
・長時間一室に従業員をおしとどめつつ、懲戒解雇をほのめかして退職を強要した場合(石見交通事件)
・客観的な理由がまったくないのに、刑事告訴をほのめかして退職届を提出させた場合(ニシムラ事件)
・暴行を含む嫌がらせにより退職を強要した場合(エール・フランス事件)
退職勧奨をなす場合には、社員が自由な意思で退職届を作成したと言えるような状況にすることが必要です。従業員に対して退職勧奨を検討している場合で疑問がある場合には弁護士等の専門家に相談した方がよいかもしれません。
従業員から解雇が無効であるとして訴訟を起こされないようにするための一番良い方法は、退職届を作成してもらう方法です。せっかく退職届を作成してもらったにもかかわらず、後で裁判を起こされて負けてしまったという事態は絶対に防ぎたいものです。退職勧奨の際の会社側の言動、従業員に対する説明の方法にも最新の注意が必要です。
退職勧奨は後々の証拠を残すためにも2名以上の会社の社員で行うこと、社員が退職に応じた場合には速やかに退職届を作成すること、退職の条件として退職金の割増等の手当をすることも場合によっては検討すること等の方法を使うことにより、退職勧奨が成功する可能性が高くなります。
退職勧奨についての詳細は弁護士等の専門家にご相談下さい。